☆上野の森美術館に行ってきました
 第30回の絵画大賞を観てきました。3.11を描いた油彩画です。文学にせよ美術にせよ一年を過ぎてますます3.11を題材にした作品が増えてきています。一年はひとつの作品に力を割く区切りとしてちょうどいいので、今くらいから段々と益々力強い作品が登場してくるだろうと思います。
 今回の大賞のタイトルは「地鳴り」。率直に災害の恐ろしさを描いたそうです。しかしそれでいて、描いた当人が言うように、全体としてみて奇麗な絵です。恐怖そのものは美しさにもなる、つまりエネルギーの魅力について描いています(恐怖と美しさは両存するということは前々から書いていることです)。俺が油絵を好む理由はいくつかあるんですが、ひとつはそういったエネルギーを何よりも直接的にあらわせるからだろうと思います。ちょうどこの絵の下腹部の津波の流れのところなんかが良い例になるんですが、ぐわんと勢いを乗せて突っ走る筆、一連の倒壊に連続性があることを示す流れがかっこいい。
 上野森美術館での展示は俺が行った日で最後だったみたいですが、一応巡回展もあるそうです。興味があったら行ってみたらどうでしょ〜
http://www.ueno-mori.org/taisho/30/visual-index.html
 雨の日だったので写真は特にないです。
 帰りは同じ上野の都美術館に行って新世紀展も観てきたんですがこちらは特にびびっと来なかったので感想はなしで。流れにのって旧岩崎邸庭園もいきたかったんですが時間的に不可能でした。残念! 来週あたり行こうと思っています