distinguished sentence 1

 精解を載せます。混んでる電車でも読みやすいようにデジタル化します。このふたつは難しかった。特にふたつめの3文目とか…。language,culture,society,civilizationなどは可算か不可算か一々見てかないといけないので大変です。
 ※実際に英文として読み進むときと、範囲指定されて訳せと言われたときとでは読み方がまったく違うんですが 後者の場合は大体ここまで要求してきます。
(1)
 It is language, more obviously than anything else, that distinguishes*1 man from the rest*2 of the animal world. At one time it was common to define man as a thinking animal, but we can hardly imagine thought without words*3 -- not*4 thought*5 that is at all precise, anyway. More recently man has often been described as a tool-making animals; but language itself is the most remarkable tool that man has invented, and is the one*6 that makes all the others*7 possible.
訳)人間を、残りである動物世界と、他の何よりも明らかに区別しているのは言語である。以前のあるときまでは、人間を思考する動物と定義することは一般的だったが、しかし人間が言葉を伴わない思考をすることなどほとんど考えられない――ともかくも、言葉を伴っていない思考が多少なりとも正確であるとは想像できない。さらに最近になって、人間はものを作る動物だと定義されることが多くなったが、しかし言語そのものが人間の発明品の中で最も注目に値すべきものであるし、他の全ての発明を可能にするものなのである。
(2)
 Insofar*8 as cultural comparisons with other lands are concerned, Americans need*9 have no fear. What Americans need to be concerned with is the direction in which their culture will go. And this is a matter which they have it in their hands to determine by seeing to it that*10as many Americans as possible come to understand the true meaning and significance of culture
 訳)他の国との文化的比較が関わる限りにおいて、アメリカが恐れる必要はない。アメリカが懸念しなければならないのは、自国の文化がどこに向かっていくかなのである。そしてこれは、できる限り多くのアメリカ人が文化というものの持つ本当の意味と重要性を理解するように取り計らうことによって、自らの手で決定するべき問題なのである。
 文意)2文目のneed to be concerned with-は「関心をもつべきこと」と訳してもおそらく点数には影響しないが、これは筆者のミスで、文意的にはconcerned about-が良い(文化的比較において"は"関心をもつ必要はない」ときたら、「代わりに向けなければならないの"は"」という限定性を持つから)。訳はfearに関わっておき、懸念する、くらい。比較が怖くないということは他のマイノリティな文化とは違って、滅びてしまうかどうかという問題はあり得ないということ。their cultureは可算だが、最後のcultureは不可算であることをみるに、文化というもの(不可算)の本当の意味とは、現在アメリカがdirection(方向性)を誤っているような、金銭的・営利的な方向へと走らないということであって、だからこそ懸念すべきは文化の向かっていく方向性だと言っているわけである。

*1:+tell A from B, know A from B タイプは『Bから独立してAを区別する』という意味だから,訳は区別するだけでいいが,実際はAの方がかかる比重が強い

*2:「of以下の残り」か「残りであるof以下」か

*3:文末前置詞は掛かり方が2通りある。imagine thought without wordsかthought without wordsかで、この場合は後者。「言葉がなければ考えを想像できることは殆どできない」のではなく「言葉を伴わない考えなどは想像できない」ということ。根拠は前者ならばテーマが考えについてでなければならない。一文で触れたのが言葉についてだから後者

*4:代用語not。一語でSVまで替えられる。we cannot imagine

*5:明らかに代用語と思われる反復語は修飾語が外れる。この場合thought without words

*6:tool

*7:other tools

*8:=so far

*9:needは肯定文のときは動詞/否定文・疑問文のときは助動詞

*10:熟語。see to it that。1,see (to it) thatと略されることがある。2,that以下を『取り計らう』。3,see to that-が不恰好だからitを挟みthatと同格扱いにして出来た単語。前置詞+thatはあまり使いたくない。4,―ように取り計らうという意味だがmake sure that-などと同じでthat以下に助動詞を置くことはない