じゅけん、

 海外にいる父親にメールを書いて報告した。文学部はボーダーラインだからどっちに転ぶかわからず、法学部は完全に終わったというような旨のもの。
 文学部は英語はそこまで問題じゃなかった。120字論述は現代においてのカレンダーの役割まで入れてしまったけれど、どうしても入れねばならないところは抑えていたからそこまで点は引かれなかったはず。和訳は全体で8割得点できてればそれでいい。職業を探して空所補充するのは成功した。運がよかったら120点くらいいっているかもしれない。ただ地歴でミスった。基本的にできないのに加えて漢委奴国王を漢倭奴国王と書いたり五経を五径と書いたりした。あとは共産党宣言を度忘れしたり。これらで9点前後は失っているから、それがなければまだよかったかもしれない。小論文は可も不可もなくだった。しかしこうなると受かるにしても落ちるにしても僅差なはず。正直言って気が気じゃない。
 法学部は英語自己採点したら5割だったからもうその時点で詰んでる。地歴もたぶん6割くらい。足きり喰らっているから論文は見てもらえないかな。ちょっと論文についてお浚いすると、抵抗権の話だった。 △抵抗権とは言論やあるいは肢体を通して抵抗する権利のことであり、その抵抗権は二種類に区分できる。ひとつは法律で許可されている抵抗権である「合法的抵抗権」、もうひとつは法律では許可されていない、法律という実定を超えたという意味で超実定的と冠される「超実定的抵抗権」である。「合法的抵抗権」とは、とある法律的な決まりに対して、また別の法律的決まりで抵抗することから、法律の中で自己矛盾が発生しているように思われるが、たとえば「人を殺してはならない」という法律に対し、「殺されそうになったならば、場合によっては殺してもいい(=正当防衛)」という例外的な法律も存在する。対立する場合は優劣が決定されるのが「合法的抵抗権」である。この「合法的抵抗権」には勝ちも負けも存在するが、対して「超実定的抵抗権」は大抵の場合が負けてしまい、処罰を下された上に抵抗者には益々のダメージが与えられる。しかし著者は、そのような「超実定的抵抗権」には意義を感じる上、その行為によって権利者の不正が露になり、顔を背けられないような状況にまで追い詰め、悪法の改定にまで至らせるようなことがあったならば、それは十分に評価するに値することである、と述べている。 △そんな内容のこと。文章自体は非常に平易だった。なんだか紛らわしい超実定的抵抗権とは、ひらたくいえば「オマエは有罪!」といわれても、自分が納得いかなかったら暴れてもいいですよ、まあ多分普通に法で裁かれますけど、みたいなもの。で、問いは抵抗権の説明要約と、超実定的抵抗権に対するあなたの見解を具体例を挙げて述べなさいといったもの。しかしテンパっていたので思い浮かばず、要約を書きながら考えようと思って書き進めたものの、この超実定的抵抗権の具体例を挙げよという問題文が即ち尖閣諸島での日本船と中国船の衝突映像が流出したことを示しているのだと気付いたときには時既におすし、400字を少し超えた要約の最終段でした…。後悔。ほんとバカだなぁ。あははうふふ。まあ結局英語ができてないから意味ないんですけど。
 そんな感じの本命試験ふたつだった。今日から数日間は、ただただ文学部で奇跡が起こっていることを夢見ながら可能性が5パーセントもないであろう早稲田の過去問を解かねばならない地獄の日々です。 まあぶっちゃけ明日にでも遊びに行ってるかもしらんがな。